あーでもなければ、こーでもない!(ここがメインになるのか??)

読書、映画、プログラミング、野球などなど。おもいがままに書いてくぞ!

※ブロマガより再掲 (13/02/15) ヒント券を語る その2

ソフトハウスとヒント券のやりとりをした話のその2。

これまだまだネタあるんだよな

(13/02/15)

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@きける友達なんていなかった

スタート地点から何していいのかわかんねーぞ!
「ABYSS」より





当時はもちろんネットがありません。つまり情報の共有ができないということです。わかりやすく言うと、今プレイしているソフトについて、友達にきくこともできない、ということです。

「あのダンジョンの門のキーはどこにあるの?」今ではネットにかきこめば、スイスイと誰かが答えてくれますが、当時はきく相手がいません。いえ、主に友達がいなかったわけではありません。FCユーザーならともかく、PCでゲームを遊んでいるヤツなんてのは少数派でした。今では一家に一台あるPCですが、当時は少し変わってる人の家にしかありませんでした。

たまたまPCユーザーをみつけても、自分と違う機種だったりします。当時は同じタイトルのゲームでも、機種が違えば内容が違う、ということも当たり前でしたので、同じ機種の同じゲームを遊んだことがある人を探すのは大変でした。PCユーザーは周囲からの羨望と、自分の優越感の中、とんでもない孤独感と戦っていたのです。安くない数千円のソフトを買ってきたものの、最初の画面から進めないAVGなどもあり、そのときの絶望感はたまりませんでした。

@雑誌はあてにならない

友達など周囲の人間にはきけない。じゃあ当時の最大の情報源となると、雑誌となります。しかしこれがあてにならない。雑誌などの攻略記事には

「大ヒント!この池ではアイテムの壺を使う。この壺に何をいれるのか、?これがプレイヤーが悩む最大のポイントだ・・・」

などと書いてあったりします。なんだかアイテムの壺を持っていることが大前提になってますが、プレイヤーとしては、その壺がみつからない、という事があります。最後のボスキャラの倒し方は詳細に書いてあるものの、ボスキャラがいるダンジョンをみつけることができなかったりします。

ああ、オレが知りたいのはそこじゃあないんだ!!雑誌の攻略記事というのは一方通行のため、常に知りたい情報との食い違いがおきていました。


マップが載ってても、どこへ行ったらいいのやら・・・ポプコム「サイキックウォー」の記事より




@こ、答えなんて欲しくないんだからね!ほ、欲しいのはヒントだからね!

じゃあ迷ってる箇所のズバリ答えがのっていればいいのか?と言われれば、そういうわけではありません。プレイヤーというのは「答えは欲しくないけど、ヒントが欲しい」という実にメンドクセー生き物なのです。

これは当時のゲームはパズル性が強いので、答えがわかると、すぐにゲームが終わってしまうという事であり、なにより解答がわかっているパズルはおもしろくないからです。そして、ユーザーのプライドなのです。いくらヒントをみても「オレは答えなどみていない!ヒントはみたけど、自力で解いた」という事にしておきたい心理があったのでしょう。

山下章のレスキューAVG&RPG2」によると、「ザナドゥの攻略記事があまりにも答えそのものを掲載している」という抗議が、ユーザーからメーカーにあったエピソードが書かれています。※1
気持ちはわからんでもないですが、自分から攻略記事をみといて「みてしまったじゃあないかぁぁ」、と抗議するか?という気もします。


山下章さんの本を読むとwktkがとまらなかったわけで。攻略がどうとか関係なく、読み物として面白かった。「チャレンジAVG&RPG

みたい!いや、みせるな!あーわからん!でも言うな!教えてくれなんて頼んでないから!
わがまま勝手に知りたい情報だけを知りたいユーザー心理。
それをかなえるには、どういう方法があったのか。

自分の知りたい事「だけ」を知ってる人にきくことができるシステム。
これがヒント券であり、ユーザーサポート電話につながっていくのですが
以下次号!