あーでもなければ、こーでもない!(ここがメインになるのか??)

読書、映画、プログラミング、野球などなど。おもいがままに書いてくぞ!

※ブログ引っ越し中・・・過去記事(14/07/13) ポプコムを語る その2

※過去記事から転載(14/07/13)

 

ポプコムを語るはまだまだ続くのじゃ!まだ書くからねー!

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@特集ページ・・・それはブームの予感



雑誌といえば、まず巻頭に「今月は●●特集!」とかいうテーマがあって、そのテーマに沿った記事が並ぶというのが定型です。もちろんポプコムもその形でした。

画像は87年3月号の「シミュレーションの大逆襲」のものです。このときはテーマがSLGで、SLGのソフトを何本かまとめて紹介するという構成になっています。※1

この頃はまだSLGというジャンルはまだまだマイナーな存在でした。それでも面白さはマニアの間では認知されており、RPGのブームが一段落した後で次にくるのはSLGだと言われていまた頃です。記事のほうも「SLGってまだ知名度が低いけどこんなに面白いんだぜー」というノリで書かれています。

そしてこの記事を読んだ自分はまだプレイしたこともない未知のSLGというジャンルにワクワクしながら読んでいました。そしていろんな気持ちを持っていたのです。

「そうか・・・次はSLGブームがくるのか。それなら人より先にプレイして詳しくなっておかないとな・・」

なぜ人より先んじてプレイする必要があるのか?若者はよくわからないプライドを持つものですが、自分のような人間が、次はコレだ!と思い込んでブームをつくっていくのでしょう。雑誌はその火付け役だったのです。

もっともポプコムはこういう特集をやった数か月後には




「やっぱりRPGだ!」と言い出すところもあり油断できません。「あれ?こないだまでSLGだと言ってたのに・・・」とピュアな少年をパニックにするところもありました。もっともこれはポプコムだけでなく、すべからく雑誌というのはそういうものです。ムーブメントをつくりたい大人の世界の洗礼を、当時の中高生の読者は感じていたように思います。

しかしムーブメントをつくりだすことが悪だ、商業主義だと言いたいつもりはありません。よく「PCのSLGブームは雑誌が強引につくりだしたものだ」という評価もありますが、雑誌の強力なプッシュがなければ、多くの人がSLGの魅力に気がつくのが遅れたのも確かです。

振り返ればポプコムではRPGに登場するモンスター特集などもやっていました。当時のプレイヤーは、RPGでオークって出てくるけど、なじみがないのでイメージがわかない。そこでRPGの知識がない読者向けにモンスターをイラスト付きで、そのルーツを紹介するような記事がありました。

80年代はまだまだゲームの黎明期で、今では常識のようなゲームの知識さえ共有できていないところがあったのです。マニア以外はRPGでレベルが上がるということの意味さえわからない人がいた時代。みんながまだ何も知らないときに「こんなすごくおもしろい遊びがあるんだぜ!」と紹介したい気持ちにパソコン雑誌はあふれていたと思います。そして読者はみたこともないキラキラとした新しい遊びをワクワクの気持ちで読んでいたのです。

あのころパソコン雑誌にふれなければ、新しい遊びに出会えなかった人もたくさんいるのではないでしょうか。

@ポプコム人物列伝その1
 ポッキー前嶋・・・ポプコムのイラストと言えばこの人!!

雑誌に華を添えるのが、記事と一緒に乗るイラストです。パソコン雑誌だとログインの荒井清和さん、コンプティーク中野豪さん、マイコンBASICマガジンのくりひろしさんなどが印象に残りますが、ポプコムを代表していたのは、なんといってもポッキー前嶋さんです。








自分はポッキーさんの絵の大ファンだったんです!「誰がアホやねん」という四コマ漫画も連されていて、毎月本当にぃぃぃ楽しみにしていました。今でも単行本にならないかと思ってます。

ポッキーさんのイラストは、かっこよくないところがいいんです。人物は出っ張ったおなか、無精ひげ、汗が書き込んであり、そのダサダサなところが、他のきれいな飾りつけのイラストと違って本音を語ってるようなところが魅力です。

かっこつけてないというか、かっこつけてもどこかずれてる恥ずかしさ、気まずさという感覚。ゲームに夢中でリア充の世界には興味がない、でも本心は彼女が欲しくて欲しくてたまらない、というパソコン少年の心象世界にとてもあっていました。だからこそ当時の自分の心に響いたのでしょう。

最近はどうされているのでしょうか?なにかご存知の方、よろしければご連絡ください・

第一回から時間がたちましたが、もう少し更新ペース早めます。ご期待ください!


※1 こういう特集は80年代後半から姿を消していく。この頃はソフトの寿命が長かったからこういう紹介が成り立ったのかも。後に月に何本も出て商品サイクルが短くなると、同じジャンルの製品を集めたりするのは難しくなったと思われる。